50歳を超えても結婚しない人が2割に達するという社会問題に人気ドラマがせまる
「まだ結婚できない男」第一話ですが、ずいぶん話題のようです。
第一話冒頭のコメントから現在の未婚率の数字と未婚が社会問題となっていることを紹介されます。
「少子高齢化が進む日本。
構成労働白書によると生涯未婚率、
つまり50歳を超えても結婚しない人の割合は、
男性で23.4%。女性で14.1%を超えた。
これはいまや
社会全体をあげて取り組むべき問題なのである。」
本当にこれは社会的問題なのです。
50歳以上まで未婚の男女が結婚できる確率は約100分の一、100人にひとりだけが結婚に到達するとなると困難を極める道です。
そうなる前に結婚を真剣に考える機会としてこのドラマは影響を与えそうです。
同時にまだ結婚していない50歳以上の男女には、結婚できないのはなぜか、本当に結婚が幸せなのか、本当にひとりが幸せなのかを考えるチャンスをもらえます。
高身長、高学歴、高収入…なのに結婚できない男とは
今から13年前の2006年のテレビドラマ「結婚できない男」。今まで見た面白かったドラマの中に入れていいくらいの楽しくためになるドラマでした。
主人公の独身男性を演じるのは俳優の阿部寛さん。お気に入りの俳優さんのひとり、カッコイイです。
その阿部さん演ずる主人公は未婚の40歳の男性。
阿部さんですからかなりのイケメンで高身長、その上主人公の職業は流行っている一級建築士です。
高学歴、高収入と続きいわゆる三高以上で、当然女性が殺到しそうな理想的な男性なのに未婚なのです。
こんなに好条件なのに結婚できない男とはどんな男なのだろうと興味がわきます。
ドラマのストーリーを通してこの結婚できない40歳男性の内面が明らかになってます。
いわゆる理論ばかりの偏屈な男性で社交性はなしもちろん協調性は全くない。
結婚は「妻と子供と住宅ローンの三大不良債権を負うような」利益のないものとし、自らは「結婚できないのではなくしないのだ」と言い張ります。よく聞くセリフです。
では女性の興味がないかというとそんなことはありません。美しい女性や知的な女性に関心を持ったり気を引こうとするようなかわいらしい男性ぶりも見せてくれます。
恋愛に発展しそうなのだけど、結婚を意識しながらまた後戻りしてしまう、そしてやはりひとりが一番幸せだと一人暮らし天国を満喫する40歳男子。
この男性の13年後の現在を描いたドラマ「まだ結婚できない男」が先週スタートしました。第一話からドキドキです。
結婚できない男のドラマに必要なのは結婚できない女
「結婚できない男」の中に、結婚できない中年女性として登場するのが夏川結衣さん演じる女医です。
夏川さんですから超美人かつ医者です。美人で経済的に自立しているうえに社会的な地位もあり高収入の女性。
ドラマでは社交的で礼儀正しく気遣いもできる素敵な女性なのですが、やはり結婚できない女性なのです。
主人公の建築士と出会い、喧嘩をしながらお互いを意識していく存在になります。結婚できない男を目の前にして、結婚していない自分も意識してしまいます。
結婚していない自分を意識しないで毎日生活しているのに「どうしてこの人が結婚しないのかよく分かる」と分析してしまう相手がいると、その人と自分が重なってしまうからです。
さすがに心配する父親が持ってくるお見合いの話を面倒くさいと感じながらも、全く否定できない自分の結婚のある将来、揺れ動く女性の気持ちが伝わってきます。
女性の高学歴、高収入は婚活には足かせになりかねません。特にアラサー、アラフォーになると多くの男性が気兼ねします。
美人には男性が殺到しますが、自尊心が高く男性が圧倒されてしまうキャリアと頭脳と経済力を持つとなると、女性よりも一歩は上に立ちたい男性の気持ちとしてそう簡単には近付けません。
ドラマとはいえ案外「婚活あるある」なことで、現実的な設定に共感を覚えます。
50歳まで未婚の男女が結婚する確率は、これからもっと上がってきます。結婚相談所がその役割を果たすときが来たからです。
ドラマの第一話でも繰り返される「人生100年をどう生きるか」ドラマを楽しみながら考えたいです。